やさしい食パン、パン・ド・ママン

開発者が語る「パン・ド・ママン」

ドンク技術開発・指導担当
岡田重雄に聞く、パン・ド・ママン開発

岡田重雄プロフィール
1953年石川県生まれ。服部栄養専門学校卒業後、ドンクに入社し、セントラル工場のフランスパンラインを担当する。94年「クープ・デュ・モンド」に初出場した日本代表のチームリーダーとして参加し、総合3位入賞。(※2017年に退職)

Story 1
「ドンクらしさを残した、ドンクで今までにない食パン」を

「ドンクらしさを持った、やわらかい食パンを作ろう」という話が社内で出て、新食パン開発プロジェクトチームを立ち上げたんですよ。時代の流れも「やわらかい」というのが最近のキーワードだと思うんですよね。でもドンクのパンって、外側が硬く、中がやわらかいのが特徴じゃないですか。今回は「ミミまで全部やわらかい食パン」を作りたかったので、「ドンクらしさを残した、ドンクで今までにない食パン」という、これまでとは違う切り口でのアプローチですね。プロジェクトチームは製造担当者、販売担当者、企画担当者が各数名ずつ集まり、10名程度のメンバーで結成しました。偏りが出ないように、それぞれのメンバーがそれぞれの視点で意見を出し合いました。

Story 2
コンセプトである「やわらかい」に近づけるまでは苦労の連続!

まずは全員で市場に出回っている食パンを20種程度集めて、試食をしました。その上でドンクが持っていくべき方向(食感と口どけのバランス)を決定し、そこに向かって開発を進めていきました。そこから製造担当者で材料を慎重に選び、製法にこだわって試作を始めたのですが、従来のようなしっかり焼きこんだものにしかならず、最初は大変苦労しましたね。ドンクで育った人間はじっくり中まで焼かないと気が済まないんですよ(笑)今までの食パンの型を使って試作したところ、ドンクらしさは出るんですが、肝心のコンセプトである「やわらかさ」からはかけ離れたパンになっちゃって。そこからまた材料を吟味し、製法や工程を調整してみたんですが、なかなかやわらかさには近づけませんでした。そこで思い切って「型」を変えてみたんですよ。小さい型にしたらどうか?という話になってね。普通の食パンの型だと50分は焼きこまないと中まで火が通らないんです。しかし型を小さくすると高温で一気に焼くため30分で焼け、焼き色も薄く、ミミまで柔らかく仕上がったんです。これで型は決まりました。最初のコンセプトにだんだん近づいてきたんです。

Story 3
プロジェクトスタートから完成まで、費やすこと4ヶ月

ここまで来たら、最後は配合を見直し、微妙な味のバランスを調整しました。「やさしい」というキーワードに見合う商品に仕上げるため、最後の素材にはこだわりました。試行錯誤を繰り返した結果、添加物の入っていない生クリームを使うことに決め、よりしっとりと仕上げることが出来ました。生クリームの量で、しっとり感が随分変わるんですよ。また、火の通りが良いので、ナイフを入れてもパンくずが散らばらないのも特長です。そんなこんなで商品が仕上がったのが今年の3月。スタートした11月から4ヶ月かかったんですよね。こんなに一商品に時間をかけたのは珍しいです(笑)それくらい、力が入った商品なんですよ。

Story 4
お母さんのようにやわらかい・・・

「パン・ド・ママン」という商品名なんですけどね、「吟」とか「新食感」とか、漢字のモノも色々考えてたんです、最初は。誰かが「ミミまでやわらかいんだから、母親のようにやわらかい」というイメージで、フランス語で「母親」を意味する「ママン」を使ったらどうか、と言ったんです。それはいいね、ということで。商品が出来上がってから商品名は決めました。実はミミまでやわらかいっていうのは、本来ドンクのパンじゃないんですよね(笑)でも、ドンクらしい口どけの良いパンを作りたくて。パン本来の風味と食感を残したままミミまでやわらかいものを作るのには本当に苦労しました。何度も何度もやり直し、形にも製法にも素材にもこだわって、ようやく出来上がったのがパン・ド・ママンです。

Story 5
おいしい食べ方はお客様次第

食べ方のオススメはそのまま食べる(笑)生のままでも生クリームのコクがあるので、つい2枚、3枚とたべてしまいます。もちろんトーストしても、何もつけずにおいしく食べていただけます。僕らは職人ですから、そんな提案しか出来ないんですけど。(笑)逆にお客様の食べ方提案でどんなアイディアが出てくるか、すごく楽しみです。どんどんみなさんオススメの食べ方を教えてください!

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