ドンクのあゆみ
明治38年1905年 | 8月8日創業。初代藤井元治郎が長崎から職人を招いて、神戸市兵庫区柳原に藤井パンを開業。 |
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大正12年1923年 |
兵庫区湊川トンネル西口角に2号店開店。 時代の先端を行くショーケースにはカットケーキやドーナツが並び、モダンな店内では進物商品も扱った。 |
昭和22年1947年 |
三代目藤井幸男(現名誉会長)、事業を継承。 店舗を三宮町柳筋(現センター街4丁目商店街)に移転。 |
昭和24年1949年 | 戦前、帝国ホテルの製菓チーフであった井上松蔵氏が、製菓部門初代職長に就任。 |
昭和26年1951年 |
株式会社組織に改組し、商号を「株式会社ドンク」と定める。 三宮センター街トアロード角に、現三宮本店を開店。 |
昭和29年1954年 | フランス国立製粉学校レイモン・カルヴェル教授初来日。国際パン技術講習会開催。日本に初めて本格的なバゲット、クロワッサン、ブリオッシュなどが紹介される。 |
昭和40年1965年 | 4月 東京国際見本市において、ドンクがフランスパン製造を担当。 実演者としてフィリップ・ビゴ氏来日 見本市終了後、使ったフランス製機材をドンクが引き取り、三宮町2丁目にフランスパン 専門工場建設。ビゴ氏もドンクに入社し、技術指導に当たる。 |
昭和41年1966年 | 8月 ドンク青山店開店。秋頃からフランスパンがブームとなる。 |
昭和45年1970年 |
3月~9月 大阪万国博に協賛出店。国際バザールのコーナーで、フランス製パン窯を設置したスナック「イル・ド・フランス」を経営 8月 「日本フランスパン友の会」創設 11月 藤井幸男がフランスの全国穀物農業協同組合より「シュヴァリエ・セルヴァン」を受賞 |
昭和58年1983年 |
5月 銀座ジョアン店(ジョアンブランド第1号店)開店。 11月 藤井幸男がフランス国家功労賞を受賞 |
昭和60年1985年 |
5月 香港そごう店(海外第1号店)開店 10月 京阪マリー・カトリーヌ店(マリー・カトリーヌブランド第1号店)開店。 |
平成3年1991年 | 台湾新光三越南京西路店(台湾第1号店)開店 |
平成6年1994年 | ミニクロワッサン大ヒット |
平成7年1995年 | 1月 阪神・淡路大震災で本社屋全壊 |
平成8年1996年 | 5月 ドンク本社屋再建 |
平成13年2001年 | 法人設立50周年。『フランスパン・世界のパン 本格製パン技術』出版 |
平成14年2002年 | クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー2002で日本チーム優勝。ドンク菊谷尚宏、パン部門(バゲット及びパン・スペシオ)を担当。 |
平成17年2005年 | 8月8日 創業100周年 |
平成20年2008年 | クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー2008に、 ドンク西川正見がパン部門担当で出場。 |
平成22年2010年 | 3月 六甲アイランド工場で国際標準規格ISO9001認証取得 |
平成27年2015年 | イタリアの食文化であるパネトーネを日本に伝えた功績が認められ、イタリアの政府機関である伊日財団より「伊日食文化賞」を受賞。 |
平成28年2016年 | クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジェリー2016にドンクから茶山寿人と瀬川洋司が日本代表として出場決定。 |
令和3年2021年 | クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジェリー2022にドンクから合田知弘が日本代表として出場決定。 |
令和5年2023年 | クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジェリー2026にドンクから井上淳子が日本代表として出場決定。 |
ドンクの名前の由来
昭和22年、「DONQ」という名前は誕生しました。このネーミングに決まったのは、3代目藤井幸男(現名誉会長)の義兄が発したこんな一言がきっかけでした。「ドン・キホーテとしてはどうだろう」。
その年、事業を継承した藤井幸男は、新しい店の名前を、ハイカラで、シンプルで、お客様から覚えやすく親しみを持っていただけるものにしたいと、語学を専門にしていた義兄に相談します。
夢と現実を混同して、やせ馬にまたがり、突進を繰り返すスペインの小説の主人公ドン・キホーテと、大きな夢を抱き、ややもすると猪突猛進しがちな藤井幸男の気質を重ね合わせ、また、これから新しいお店に来てくださるたくさんのお客様を不特定多数の「Q」と考えた二人は、「DONQ」を店名とし、読み方も、「ドン・キュー」では間延びした感じがすると、「ドンク」に決定しました。こうして、この頃としてはめずらしい響きの名前「ドンク」が誕生したのです。
フランスパン袋の誕生物語
トリコロールの色調とパリの地図が描かれた、ドンクのフランスパン袋が生まれたのは1960年代。東京・青山店でフランス人職人が作る焼き立てのフランスパンのおいしさが口コミで広がり、連日店の外に行列ができるほどの人気になると、パンの脇役だったはずのこの袋にまで、次第に注目が集まるようになりました。 ついには「ドンクのフランスパン袋を抱えて街を歩くのがおしゃれ」といわれるようになり、ファッションとして雑誌の表紙を飾ったことも。
袋をデザインしたのは、京都在住のフランス人デザイナー、クロード・ヴァレンヌ氏。当初、地図はヴァレンヌ氏の遊び心から通りの名に彼の飼い犬の名前や、パン職人の名前をつけていたのですが、なんといっても想定外の人気ぶり。 もしこの地図を片手にお客様がパリを歩いて迷子になられては大変と、今は本物のパリの地図に倣って、随時メンテナンスを行っています。
書籍紹介
「ドンクが語る 美味しいパン100の誕生物語」
ブーランジュリードンク監修
松成 容子著
旭屋出版刊/税込1,890円
※全国の一般書店にて販売中
どんなものにも誕生の瞬間があり、発展の歴史があります。 ドンクはこの100年の間に商品、ブランド、店舗だけでなく、人と人とのつながりや文化など、幅広いジャンルのものを生み出し、発展させてきました。 それらたくさんのエピソードを、創業100周年に因み、100の誕生物語にまとめました。